奨学金制度とその利用方法

留学するにあたって、まず考えたい最重要事項の1つが留学費用。
留学してみたいけどお金がない・・・と諦めてしまう前に、選択肢の1つとして奨学金制度の利用を考えてみてはいかがでしょうか。

見逃してない?意外に間口の広い奨学金

台湾に留学のための奨学金は、日本で募集しているもの、留学先の大学や政府が募集するもの、一般団体が募集するものと色々な種類があります。

応募の条件も、学部指定のあるものや、高い語学力の求められるものから、大学在学中で指導教官の推薦があればOKというものまで様々。 奨学金の種類や仕組みを知れば、受給の可能性が見えてくるかもしれません。

最初から諦めてしまわずに、留学を視野に入れたら一度しっかり情報収集してみることをお勧めします。

奨学金を利用するために知っておくべき4つのポイント

貸与型と給付型

日本で奨学金といえば日本学生支援機構が運営する奨学金に代表される貸与型の奨学金が一般的です。
借りた全額を将来返済しなければならない貸与型の他に、返済の義務のない給付型奨学金があります。

当然ながら厳しい成績要件が課されていたり、定員も少ないため競争率も激しく、魅力的なだけに狭き門となりますが、 授業料免除や生活費の一部補助などが受けられ、受給できれば留学生活の金銭的な負担が随分軽減されます。

様々な運営団体

奨学金の運営先は様々です。主に4種類あります。

留学する前に応募する奨学金・海外で募集される奨学金

応募の時期も要チェックです。

利用できる奨学金があったにも関わらず、既に応募期間が過ぎていた…というような残念な結果にならないよう、 できるだけ多くの可能性を得るためにも早い段階で情報収集を行うことが重要です。

応募条件のチェック

ことくに給付型の奨学金には一定レベル以上の成績や語学力が求められることが多く、 こちらも準備次第で受給確立が上がる可能性があります。

例えば、教育部台湾奨学金の場合は語学力を証明するものとしてTOCFL華語文能力試験の成績証明書が必要になりますで 事前の準備が必要です。

学校の成績証明書の提出が求められる場合も多く、成績を上位に保つ努力をすることも奨学金獲得への道につながってくるでしょう。

いろいろな奨学金 – 給付型タイプ

国費留学生として台湾へ行くには (台湾政府の奨学金)

仏塔台湾に留学するなら、費用の負担を気にせず勉学に集中できる国費留学生を目指してみませんか。
日台間の教育・文化交流を促進し若者の相互理解を深める目的で、台湾教育部が毎年日本人奨学生を募集しています。

対象は大学・大学院への正規留学(台湾奨学金)または大学付属の中国語センターへの留学(華語文奨学金)の2種類。
年間の定員は合わせて30人前後と狭き門ですが、書類審査と面接で合否が決まるため、応募を検討してみる価値ありです。


詳細については、毎年1月下旬ころに台北駐日経済文化代表処のホームページに募集要項がアップされますので、詳細は最新情報を確認してください。教育部台湾奨学金と教育部華語文奨学金の詳細はこちら

例年の募集要項から各奨学金について重要ポイントを下記にまとめました。年によって定員や金額等、内容が変わることがあるので必ずホームページをご確認ください。

教育部台湾奨学金

台湾教育部の運営する奨学金。毎年2月頃に台北駐日経済文化代表処のホームページで募集され、 国内で書類審査・面接による選考が行われます。
入学手続きが完了できていない場合は支給されないので大学との手続きを予め進めておく必要があります。

定員:

20人前後

応募資格:

非中華民国籍、高校卒業以上。当年9月から台湾の大学・大学院に正規生として進学予定の人。

支給期間:

大学:4年以内、修士:2年以内、博士:4年以内

奨学金内容:
留学先 支給期間 支給額
大 学 4年以内 学費・雑費:40,000NT$以内/学期
生活費:  15,000NT$/月
修士課程 2年以内 学費・雑費:40,000NT$以内/学期
生活費:  20,000NT$/月
修士課程 4年以内 学費・雑費:40,000NT$以内/学期
生活費:  20,000NT$/月
選考の流れ

申請・・・例年2月~3月

一次選考(書類審査)・・・ 例年4月下旬に結果通知

二次選考(面接)・・・例年5月

合否通知・・・例年7月上旬

申請期限:

2月~3月末

応募書類:
  1. 奨学金申請書(所定の用紙)
  2. 奨学金承諾書(所定の用紙)
  3. 研究計画書

    (日本語、中国語の訳を添付、3,000字程度、A4横書き、手書き・パソコン両方可、志望する大学名、志望理由、留学中の研究計画、帰国後の計画、を詳細に記入)
  4. 台湾の大学への入学申請書類(コピー可)
  5. 最終出身校の全学年分の成績証明書写し

    (認証された英語の訳文を添付すること。GPA成績がある場合はGPA成績を提出する)
  6. 最終出身校の卒業証明証または在学証明書の写し(認証された英語の訳文を添付すること)
  7. 出身校の学長、校長、指導教員等2名からの推薦状。原則的に中国語で作成すること。その他の言語は日本語か英語に限る。
  8. パスポート写し
  9. 台湾奨学金申請者はTOCFL(華語文能力試験)進階級、あるいは同レベル以上(聴解と読解)の証明書か成績表の写し。 英語コース申請者は英語能力の試験成績証明書の写し。
  10. 選考結果通知用封筒(長形3号に住所、氏名を記載のうえ392円切手添付)

教育部華語文奨学金

台湾教育部の運営する奨学金。

毎年2月頃に台北駐日経済文化代表処のホームページで募集され、国内で書類審査・面接による選考が行われます。
入学手続きが完了できていない場合は支給されないので大学との手続きを予め進めておく必要があります。

定員:

12名前後

応募資格:

非中華民国籍、高校卒以上。当年4月1日時点で満18歳以上。
当年9月から台湾の大学付属の中国語センターに進学予定の人。

支給期間:

2ヶ月以上、1年以内

奨学金内容:
留学先 支給期間 支給額
大学付属の中国語センター 2ヵ月~1年 25,000NT$/月
選考の流れ

申請・・・例年2月1日~3月31日

書類審査

合否通知・・・例年7月上旬

申請期限:

2月~3月末

奨学金の支給について

在籍学校から支給されます。

<受給資格の取り消し>

平均点数が連続2学期で80点に達しない場合や法律違反した場合などで、受給資格が取り消されることがあります。

応募書類

    教育部台湾奨学金応募書類に同じ

トビタテ留学 (日本政府による奨学金)

日本の国家プロジェクトとして海外留学を支援する官民協働の海外留学支援制度で2014年からスタートしています。

その名も「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」。
単位取得を前提とした留学だけでなく、 インターンシップやボランティアなどにも支援が受けられるのが特徴です。
2020年までに学生の海外留学を倍増するという政府の目標のもと、参画企業からの支援により成り立っています。

渡航先がアジアの場合、奨学金として月12万円、往復渡航費の一部として10万円が支給され、このほか授業料として1年以内の留学で30万円、1年を超える留学で60万円が上限として支給されます。

語学留学を目的とした留学は対象外です。
その他、日本国籍の30歳以下の方で、国内の学校(大学、大学院、専門学校等)に正規生として在籍していることが条件。
インターンシップやボランティア、フィールドワークなどの実践活動を含む留学計画を立てる必要があり、これをもとに書面と面接により審査されます。

そのため、留学先は大学に限らず、研究・国際機関、インターンシップの受け入れ企業など幅広い機関が想定されています。
あくまで日本の大学や高校に在籍する人(30歳以下)を対象としていますので、社会人や海外の大学・大学院などへ進学する人は対象外となります。年によって定員や日程等の内容が変わるので、必ずホームページでご確認ください。 「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の詳細はこちら

<例年の募集コース>

理系、複合・融合系人材コース・・・理系野、複合・融合系分野の留学
新興国コース・・・経済成長が期待される新興国でのビジネスを視野に入れた留学
世界トップレベル大学コース・・・世界大学ランキング100位以内の大学や、同レベルの研究機関への留学
多様性人材コース・・・スポーツ、アート、国際協力などの分野で活躍が期待できる人材の留学
地域人材コース・・・地域発展への貢献を目指す学生を対象とする留学

<例年の応募スケジュール>

在籍大学などへ申請:各大学などで設定された期限まで

機構への申請:在籍大学などから提出。前期11月頃、後期3月~4月頃

書面審査(一次審査):前期12月頃、後期4月頃

結果通知:前期12月中旬頃、後期4月下旬

面接審査(二次審査):前期1月頃、後期6月頃
※審査方法は個人面接、グループディスカッションおよびプレゼンテーション審査

結果通知:前期2月頃、後期6月頃

事前研修:※留学前に1回参加

支援スタート:前期4月~10月、後期8月~3月

定員:
自然科学
人文社会化学分野
前期20名、後期20名

新興国コース
前期10名、後期10名
世界トップレベル大学
等コース
前期10名、後期10名

多様性人材コース
前期10名、後期10名
奨学金内容:
月額
月額:60,000円
事前研修参加費
往復渡航費の一部
アジア地域:150,000円

授業料
支援期間が1年を超える場合600,000円、支援期間が1年以内の場合300,000円
提出期限

前期7月~10月頃、後期12月~3月頃 ※大学等から機構へ提出

応募書類
  1. 留学計画書
  2. 自由記述書もしくは推薦状
  3. 留学先機関の受け入れ許可証等、留学計画を証明できる文書の写し

その他の奨学金

社団法人中華民国扶輪米山会奨学金

社団法人中華民国扶輪米山会奨学金は、かつて日本のロータリークラブから奨学金を得て日本へ留学した台湾人が立ち上げた団体で、台湾の大学・大学院で学ぶ日本人若手研究者を対象とした奨学金です。

申請時に入学手続きが完了している必要があります。
定員:若干名、35歳未満の日本国籍保有者で、台湾の大学、大学院へ留学する方が対象です。

支給期間:

1年間

奨学金内容:

25,000NTD/月、往復航空券代、健康保険料のうち上限50,000NTDの補助
(入学金、授業料、宿舎料は個人負担)

申請期限:

例年6月末

応募書類
  1. 所定の申込書
  2. 研究計画書(日本語、1,600字以内、応募者本人による中国語訳を添付)
  3. 台湾の大学または大学院に入学申請したことを証明する書類 
  4. 出身大学及び在籍する大学の全学年分の成績証明書
  5. 卒業証明書または卒業見込証明書
  6. 指導教員の推薦状(日本語、中国語訳添付)
  7. パスポートコピー
  8. 中国語の運用能力を証明する書類(公式テストのスコア、検定結果など)
  9. 写真2枚
  10. 応募者の現住所をあて名書きした封筒(23.5cm~12cm以内)1枚
  11. 台湾の大学または大学院からの入学許可書のコピー

公益財団法人東華教育文化交流財団奨学金

東京華僑総会の運営する、中国(台湾、香港、マカオを含む)の大学、大学院への私費留学生が対象の奨学金です。

奨学金内容

10,000円/月を1年間支給

募集期限

例年11月頃

応募書類
  1. 願書
  2. 指導教官による推薦書
  3. 質問書
  4. 研究計画書
  5. 在学証明書または入学許可書(合格通知書)のコピー
  6. 成績証明書
  7. 住民票の写しまたは戸籍謄本
  8. パスポートコピー
  9. 長形3号提携封筒に名前、住所、郵便番号を記入し82円切手を貼付したもの

公益財団法人交流協会若手研究者交流事業

日本と台湾との実務関係維持のために1972年に設立された団体による奨学金。
日本国籍の大学院在学中の研究者への2ヶ月間の研究活動にあたり往復航空券、宿泊費などの補助が行われます。

応募条件

35歳以下、日本国籍、日本の大学院に在籍している大学院生、台湾での研究受け入れ先が確定していること、研究に支障をきたさない語学力を有すること

奨学金内容
  1. 往復航空券
  2. 日本国内の交通費
  3. 滞在費
  4. 海外旅行保険
提出期限

例年12月~1月頃

応募書類
  1. 応募申請書
  2. 大学院在籍証明書及び学生証のコピー
  3. 帰国後に研究報告書の提出が義務づけられる。

台湾の各大学の奨学金

留学生を対象とした奨学金です。 入学後に各大学へ申請を行います。
学業成績や出席率、語学力により審査が行われます。

応募時期や条件は各大学により異なりますので、各大学に問い合わせてみましょう。

例)台湾大学外国学生奨学金

大学独自の奨学金の事例です。

奨学金内容
本科生:12,000元/月、大学院生: 20,000元/月
申請資格

台湾大学の本科、大学院で学ぶ留学生。
学業成績(過去2学期間の平均GPA3.0以上)、学術論文、研究成績などにより決定
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